恋のペネトレイト
3時間目と4時間目の間の休み時間。育ち盛りの男子高校生の空腹事情が、一番切羽詰る時間帯だ。この時間に早弁をして束の間腹をもたす学生も多いが、あいにく木村も宮地も早弁はしない派だ。そして、空腹は人を弱気にさせる。
「なあ、木村ぁ」
そら来た。と、木村は内心呟いた。
「きーむーらー」
後ろの席から、くぐもった声が呼んでいる。大方、そのでかい背中を丸めて、机に右頬を擦り付けているのだろう。いつもの宮地の弱音を吐く体勢だ。
「何も言うな。おとなしく待ってろ」
木村は振り向きもせずに言った。次の時間の数学の宿題が終わっていないのだ。それに、宮地が何を言いたいのか、聞かずとも想像がつく。
「だーって。まだ返事来ねーんだもん。おかしくね?」
何も言うなと言ったのに。
木村はがっくりと肩を落とした。
「おかしくない。朝のHR前に送ったメールなんざ、真面目な高校生なら昼休みまで見ねーよ。ほら、腹が減ってんだろ、これでも食っとけ」
木村は飴玉を一つ取り出し、宮地の口に突っ込んでやった。新鮮な野菜エキスをふんだんに使った野菜キャンディーで、木村生鮮店のオリジナル商品だ。
「ん?何味だ、これ……」
「ブロッコリー味だ。カロチン、ビタミンが豊富で、栄養価が高い」
宮地はふむ、と微妙な顔ながら、おとなしくなった。
木村が宮地の恋に協力すると約束してから、気付いたことがある。バスケや勉強では、これと決めたことに対して一切妥協せず、必ず最後までやりぬく根性を持っている宮地だが、こと恋愛に関して、その意志はそぼろご飯のように脆いということだ。自信のなさが、すぐに態度や表情に表れる。
今宮地は、かの後輩からのメールの返信を待って、心をぐらぐらに揺らしている。もちろん、恋を始める前の男女がやり取りするような、少し遠慮がちで、それでいてその気を匂わせて、少しでも会話を長引かせ、相手の誘いを引き出そうとする類のメールではない。簡潔で短い、ただの部活の連絡事項だ。それも、次の日曜日の部活は午後がオフになったという、今日の放課後直接皆に伝えられるであろう、つまり返信の必要があるかどうかの判断に悩むような内容のメールだ。
もっとも、宮地が高尾にそのようなメールを送ったのは、木村のアドバイスによるものだ。
「俺らは三年で、あいつは一年だ。部活でなけりゃ、普通にしていて接点を持つことはまずない。それでは、その他多くの先輩と一緒くたになっちまってよくねえ」
高尾との仲を進展させるにあたって、木村はまず、宮地にその心構えを説いた。ふむ、と、宮地は真剣な顔で頷き、視線で先を促す。
「メールをしろ、校内でばったり偶然出会う機会を作れ、部活の休憩時間に話し掛けろ。少しでも多く、あいつと接点を持て。その他多くの先輩から、一歩抜きん出た存在になるんだ」
「メ、メールって、何を送ればいいんだ」
「何でもいい。いや、そうだな、最初は部の連絡事項から始めようか。いきなり内容のないメールを送っても先輩が後輩に送るものとしては不自然だし、部活の連絡の体を装えば、お前でも気後れせずにメールできるだろう」
「木村……」
二年と半年つるんでいる中でも最大級の尊敬の眼差しを向けられ、木村も悪い気はしない。
「俺に任せておけ。俺は昔、キューピッドの信ちゃんって異名をとっていたんだ。幼馴染のかすみちゃんと隆をくっつけたのも俺だ」
それ以来、二人は移動教室の折、昼休みの折、部活に向かう折、少し遠回りをして一年の校舎を通っていくようになった。高尾に会う時もあれば、空振る時もある。それでも、先日は高尾に、
「なんか最近よく会うっすねー」
と首を傾げられた。
「運命だろう」
宮地は軽口のようにそう答え、高尾を呼吸困難になるまで笑わせたが、彼の心臓はバクバクしていたに違いない。
「お陰で一年女子の間で噂になっていますよ。すげーイケメンの先輩がいるって」
もちろんそれは宮地のことであって、木村に向けられた言葉ではない。やっかみ半分で、
「一年に目当ての子でもいるんじゃねーの?俺は知らねえけど。な、宮地」
と振ってやると、面白いくらいにうろたえて、高尾の目を丸くさせた。
こうして、校内でばったり偶然出会う計画は順調であったが、メールを送るというミッションは宮地にはハードルが高いらしく、なかなか実行に移せずにいた。そんな中、今朝下駄箱で会った大坪から、今度の日曜日の午後練がなくなったと聞いたのだ。木村はチャンスだと思った。
「そっか、それなら高尾と緑間にも知らせてやろうかな」
「いや、みんなには今日の放課後に伝えるから別にいいぞ。そんなに急ぎの用件でもないだろう」
「いーんだよ。宮地がな、一年に怖い先輩認定されているのは自覚しているから、少しでも後輩と交流を深めたいんだと。あいつにメールさせてやってくれよ」
そういうことなら、と、大坪は顔を綻ばせて承諾した。
「なんだ、意外と気にしていたんだな。宮地はあれで、結構慕われていると思うんだが。まあ、宮地によろしく頼むと伝えてくれ」
それから渋る宮地を宥めすかして、やっと送らせた初メールだ。初メールさえクリアできたら、後は随分送りやすくなると思うのだ。そういう訳で、木村としてもなんとか高尾に返信を送ってもらいたい。そして、高尾はその辺り、マメな人間だと信じている。
今朝メールを送ってから、宮地は休み時間の度にスマホを取り出して、画面をつけては消し、つけては消しを繰り返している。女子か、という突っ込みはかろうじて喉元で飲み込んでいるが、正直そろそろ目障りだ。
高尾、まだか。
そんな木村の思いが通じたのか、数学の宿題を終えて一息ついた時、宮地のスマホが震えた。背後でガタン!と大きな音がして、クラスメイトの視線がなんとなくこちらに集まる。動揺のあまり立ち上がろうとして、長い足を机に引っ掛けたらしい。なんだ宮地か。そんな空気が流れるのは毎度のことだ。
木村が振り向くと、宮地が緊張した面持ちで画面をフリックしている。
「高尾か」
「う、うん」
「なんて」
「『うはーマジっすか!降って湧いたフリーの時間って、何したらいいかわかんないすよねー』。あったま悪い文章だな」
「言いながら顔がにやついているぞ」
「『連絡ありがとうございます。緑間にも伝えておきますね。ではまた放課後!(`ω´)ノシ~☆』。星投げんなよくっそかわいい、食うぞ」
「……」
一瞬言葉を失ったが、木村はすぐに立ち直って宮地の肩を叩いた。
「おい、チャンスだぞこれは。日曜の午後、高尾誘ってどっか行けよ」
宮地はまるで宇宙人を見るような目で木村を見た。
「木村、お前一体何を……」
「あったりめーだろうが。俺ら一年365日、ほとんど休みなんてねーんだぞ。貴重なデートのチャンスじゃねえか。このチャンスを掴めないような奴が、WCで勝利をモノにできるもんか」
「いや、でもよ……」
「いいな、絶対だぞ。どこに誘うか、放課後までに考えておけよ」
とどめの言葉を投げ掛けて、木村はさっさと前を向く。動揺する宮地をよそに、始業を告げるチャイムが鳴った。
今日の部活もハードだった。部室に向かうまで悶々と悩んでいた宮地だったが、部活中は、もちろんそんなことは頭から飛んでいたに違いない。シャワーを浴びてさっぱりとした顔をし、「お疲れさまっす」、「お先に失礼します」と帰っていく後輩たちを、軽く手を上げて見送っている。
木村は、宮地が今日のミッションをこなすのを見届けてやろうと、のんびりと飴を口に放り込んだ。これはパセリ味だ。疲労した体に、一種の清涼剤のように清々しい。
そこに、居残り練習を終えた一年レギュラー二人組がどやどやと帰ってきた。
「おっ疲れさまっす~まだ残ってたんスね」
「おう、早く汗拭けよ」
「へ~い」
勢いよくTシャツを脱いだ高尾から微妙に顔を逸らした宮地と目が合ったので、目線で(早く誘え)と促してやった。(でも……)とか(だって……)とか(マジで?)とか、大きな目で訴え掛けてくるが無視だ。一際強く、(御託はいいから行け!)と睨みつけると、宮地はようやく高尾に向き直った。
「あー、あーのさあ高尾、今度の日曜、昼から暇になったじゃん。なんか予定入れんの?」
なかなか、デートの誘い出しっぽくていい。
木村はタオルを畳むふりをしながら聞き耳を立てた。
「へ?いや、まだなんも」
「そんじゃさ、俺とS町のゲーセン行かね?ほら、お前こないだ行きたいっつってたじゃん。あそこのゲーセンで取れるグッズがあってさ、俺も行きたいと思っていて……だな」
(よく言った!つかよく覚えていたな。俺は高尾がそんなん言ってたの、全然記憶にねーぞ)
木村は心の中で静かにガッツポーズをした。宮地にしてはよく頑張った。唐突な割には不自然でなく、きっと放課後までに何度もシミュレーションしたのだろう。
「おお、マジっすか~行く行く行きます!」
高尾がテンション高くすぐさま反応し、木村も宮地もほっと肩の力を抜いた。
「したら……」
安堵のためか、いつもの三倍は表情の緩い宮地が口を開くのを遮って、高尾の能天気な声が部室に白々しく響いた。
「なあ~真ちゃんも行こうぜ!どーせお前も暇だろ!ね、いいっスよね」
宮地の動きが止まった。木村の動きも止まった。部室の空気が一瞬で凍ったような気がしたが、緑間はともかく、高尾も気付かずにへらへらと笑っている。緑間は、
「勝手に俺の予定を決めるな」
と不機嫌そうだが、嫌だと言わない辺り、やぶさかではないらしい。
あちゃ~、と、木村は頭を抱えた。ここで緑間を断る道理はない。つか高尾、空気を読め。お前得意だろうがそういうの。
ギシリと音がしそうな動きで宮地が顔を上げた。すごくいい笑顔だ。嫌な予感しかしない。
「おお、もちろんいいぜ!俺も、木村と一緒なんだ」
ちょっと待て!
木村は目を剥いたが、「な、木村」と目顔で訴えてくる宮地の瞳には、うっすらと涙さえ浮かんでいる。
(頼む、木村、ついてきてくれ)
残念なことに、木村はこの友人の瞳に弱いのだ。今まで何度その懇願に負けて、甘やかしてしまったことか。
ともあれ、ここで見捨ててはおけない。宮地と高尾と緑間の三人でゲームセンターなんて、シュールすぎる。
木村は腹を括り、満面の笑みを作って言った。
「ああ、前から約束してたんだ。一年どもと出掛けるのは初めてだし、面白そうじゃねーか」
「やりー!楽しみだな、真ちゃん!」
無邪気に緑間の肩を叩いている高尾に、今日ばかりは手ずからパイナップルを投げつけてやりたいと思った木村であった。
日曜日。午前の部活を終えた彼らは、一旦家に帰り、汗を流してから改めて集合することにした。
木村が待ち合わせ場所に着くと、宮地が一人で所在無さげに立っていた。少し秋めいてきた青空の下、シンプルなロゴ入りの白いピッタリとしたTシャツにダメージジーンズの宮地は、背の高さも相まって、モデルのように目立っている。同じくTシャツにジーパンの木村だが、私服だとなおさら傍に立つのに分が悪い。もっとも、そんなことを気にする時期はとうに過ぎたので、よお、と気楽に声を掛けて隣に並んだ。宮地は黙って頷いて答える。少し表情が硬い。
「なにお前、緊張してんの」
木村がからかうと、宮地は「うっせえよ」と顔を顰めたきり、また黙ってしまった。余計なプレッシャーを与えないようにと、木村は当たり障りのない会話で場を繋ぐ。
待ち合わせの時刻に二分ばかり遅れて、高尾と緑間がバタバタと走ってやってきた。
「すんません、遅くなりました!緑間が途中でラッキーアイテム忘れたって、家に引き返したもんで」
「お待たせしました」
「先輩待たすなんていい度胸だな」
木村は軽く高尾の頭を小突いて(緑間の頭は少々高い位置にあったので)、
「よし、んじゃ行くか」
と宮地を振り返った。宮地はなぜか口元に手を当てて明後日の方向を向いている。
木村は嘆息した。恐らく、いや、十中八九、初めて見る高尾の私服姿に照れているのだろう。合宿の時に着ていたようなTシャツ半パンではない私服、という意味だ。
確かに高尾の私服は、そういうことにとんと疎い木村の目にもセンスよく映った。着飾っているわけではないが、全体のバランスを考えたさり気ない小物使いだとか、モノトーンにちらりと黄緑を差した色使いだとか、普段の高尾よりも数段大人びて見える。
木村の視線に気付いたのか、高尾はにやりと笑った。
「今日は先輩たちと出掛けるってんで、いつもよりちょい大人めにしてみました。どっすか?」
「似合ってるよ。な、宮地」
木村がわざとらしく振ってやると、宮地は少し木村を睨んでから、
「馬子にも衣装だな」
と素直じゃない誉め方をした。
宮地の言葉にぎゃははと笑っている高尾、ラッキーアイテムの大きなエコバッグを大事そうに畳み直している緑間、照れ隠しか、いつもの数倍はしかめっ面の宮地を眺めて、木村はすでに疲れた気分になった。
先行き不安だが、今日は俺がしっかり先導を取るしかあるまい。
やれやれと坊主頭を掻いて、行こうぜ、と皆を促した。
ゲームセンターはよく賑わっていた。小学生男子の集団、高校生らしきギャルたち、家族連れからカップルまで、意外とゲームセンターには幅広い層の人間が集結するらしい。
高尾は持ち前の目の良さを発揮して、空き台を見つけては駆け寄り、手を振って三人を招いた。高尾の好きなカードゲームを覗いたり(説明を受けたがチンプンカンプンだった)、シューティングゲームで高校生らしくはしゃいだり、音ゲーで緑間のぎこちない動きに大笑いしたり、そういやこんなふうにして友達とバカみたいに遊ぶのは久しぶりだなあ、と木村は思う。特に後輩と遊ぶのは、中学から考えても初めてのことかもしれない。大坪も呼べばよかったな。
そんなことを思い、木村は横目で宮地を見た。
宮地は今、高尾を相手に格闘ゲームを仕掛けている。最初こそ緊張のためか口数が少なかったが、もうすっかり解れたのか、減らず口をたたきながら屈託のない笑顔だ。
シューティングゲームも音ゲーも高尾の一人勝ちだったが、格ゲーは宮地の圧勝だった。長い悲鳴を上げて、高尾の使うキャラクターが宙に舞った。
「また負けた~!俺これ結構自信あったのに!宮地さん激強じゃねっすか?!」
高尾が頭を抱えて喚いた。
「馬鹿野郎、鍛え方が違うんだよ」
宮地が得意げに笑う。
「けどなー、どうしても姉貴には適わねえんだよなー。勝率三割ってとこか」
「宮地さん、お姉さんいるんスか?!」
木村は、宮地の姉に何度か会ったことがある。背が低くて少しふっくらとした、柔らかい雰囲気の彼女が木村は好きだ。微笑みを絶やさずにおっとりとした喋り方をする彼女は、宮地と少しも似ているところがないようだが、怒らせるとその迫力は弟に勝るとも劣らない。一度宮地の家に遊びに行った時、タイミング悪く何かで宮地が怒られているところに遭遇したことがある。40cmは低い彼女の前でしゅんと項垂れている様は、気の毒を通り越して微笑ましくさえあったが、あの迫力が自分に向けられることを想像すると身の縮む思いがする。そういう訳で、宮地も木村も彼女には逆らえない。
「おう、美人だぞー。宮地とはあんま似てねーけどな」
木村が答えると、宮地は口を尖らせた。
「けど怖ぇーんだぜ。モテねーよ、あれは」
そう言いながら宮地が姉を慕っているのはよく知っているので、木村は二人に向かって肩を竦めてみせた。二人も同じ仕草をして、そして笑い合う。
「会ってみてーなぁ、宮地さんのオネーサン。あ、そだ。俺の妹ちゃんにもみんな会わせたいっすね!今小三なんですけどもう超かわいくてぇ」
緑間は聞き飽きているのか呆れた顔をしていたが、蕩けたように微笑む高尾の表情は少し珍しくて、木村は思わず宮地を見た。
宮地は、目元に優しいしわを寄せて、高尾を見ていた。「愛しむ」とか「慈しむ」とか、そんな言葉だけでは言い尽くせないものが溢れていて、木村はまずいものを見たような気がして目を逸らした。木村はまだ誰かに対してそういう感情を持ったことがないので、宮地の気持ちはよくわからなかったが、手に入らないものへの憧憬と寂しさのようなものもその瞳に窺えて、わずかに苛立った。
「あ、けどあんまかわいいからって、惚れちゃダメっすよ。妹ちゃんは俺のなんで!」
「取らねーよバカ。小三だろ?つかお前、今からそんなんでどうすんだよ。彼女もいつかは、誰かのものになっちまうんだぞ」
やめて!と高尾は悲鳴を上げて耳をふさいだが、木村には、そう言った宮地の方が、自分の言葉に怖気づいているように見えた。こいつはまだどこかで、高尾を手に入れることにビビっている。木村はそれを残念に思った。
ひとしきり妹のかわいさについて語っていた高尾だが、気が済んだのか、
「木村さんと宮地さん、UFOキャッチャー得意ですか?」
と尋ねた。
「ちょっと、欲しいものがあるんですけど……」
「じゃあお前ら二人で行ってこいよ。みゆみゆのグッズも取りてーんだろ」
木村はすかさず宮地の肩を叩いた。宮地には多少の荒療治でもしないと埒が明かない。
「俺、ちょっと喉渇いたから、そこの喫茶店にでも入ってるわ。おい緑間、席取りに行こうぜ」
途端に不安げな目で木村を見る宮地に、無言で発破を掛ける。
お前、頑張るって決めたんだろうが。
怯んだ宮地を高尾の方に押し出し、
「こいつ、UFOキャッチャーでは割と使えるぜ。健闘を祈る」
と笑ってみせた。
「お~マジっすか、頼っちゃお!んじゃ席取り頼んます。俺らもすぐに合流しますんで。真ちゃんもよろしくな!」
ひらひらと手を振りながら、人ごみをかいくぐるように進む高尾を、宮地がヨタヨタと追い掛ける。その後ろ姿を見送りながら、木村は心の中でグッドラックと親指を立てた。
お膳立てはした。後はお前の切り込み次第だ。
1
→ 2 →
3
→
4
→
fin.
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